Well-being経営の新しいかたち~働く人と組織の未来を変える今必要な視点とは~
- Chieko│労働衛生コンサルタント

- 10月11日
- 読了時間: 3分
更新日:11月7日

▼目次
日々、熱心に社員の健康維持増進に取り組む
経営者のみなさまへ
社員が生き生きと働ける職場にしたい。
オフィスの設備は整えた。
ストレスチェックも実施している。
労働時間もIT技術でしっかり管理している。
セミナーやイベントも開催している。
やれることは、ひと通りやっている――はずなのに。
なぜか、社員の活気や生産性の伸びを感じられない。
メンタル不調や離職も、なかなか減らない。
組織全体では少しずつ良くなってきている気もする。
でも、やっぱり“何かが足りない”・・・
はじめに
私は大学病院勤務で様々な患者さんと関わる中で、
「もっと早く気づけていれば、できたことがあったのではないか」
「病気にならないようにするために、できることは何だろう?」
そんな思いを、ずっと抱いてきました。
その中で自然と、一人ひとりの“気づき”と組織全体の‟文化“に目が向くようになりました。
この記事では、そんな想いから生まれた「健康づくりの新しいかたち」について書いています。
第1章 Well-beingという言葉との出会い
私はどうしたら病気を未然に防げるかを日々考える中で、
Well-beingという言葉に出会ったとき、これだ!と思いました。
最近は幸福論の文脈で語られることが多いですが、
元々は第一次・第二次世界大戦で悲惨な経験をした世界が
平和のために本当に大切なこととして行き着いた概念です。
現代、これだけ医療が発達し、生活も豊かになったのに、
心身の不調に悩む人は多く、人々の生きづらさも消えません。
そこには科学の発展にともなって見失ってしまった、人が本来持っていた考え方が関係していると思います。
第2章 職場におけるWell-beingとは?
Well-beingとは1946年にWHO(世界保健機関)が定めた健康の定義の中に登場した言葉で、「身体的・精神的・社会的に良好な状態」を意味します。
つまり職場におけるWell-beingとは労働災害が起きない、病気にならない、病気が悪化しないだけではなく、
人が働く上で“良好な状態”をつくり、維持することを意味します。
私は、それを次の2つが両立している状態だと考えています。
①健康や人権が守られていること
②働くことにやりがいや幸福感を感じられること
最近は②(働きがい)への注目が高まっていますが、
私はその土台として①(健康と人権)の確保が欠かせない
と感じています。
おわりに Well-being経営のあたらしい視点
私は産業保健に関わる医師として、どうすれば働く人の健康や人権が守られるのか考えて、模索し、色々な経験をふまえてたどり着いたのは、
「一人ひとりの体質に向き合うアプローチ」と
「組織全体へのアプローチ」の両立が必要
という考え方です。
そして、well-being経営を実現するために私が提案したいのは
職場の健康づくりに「分子栄養学×東洋医学×組織開発」を取り入れるということです。
一見すると、「え?急に何言い出したん?」って驚かれるかもしれません。
でもこれは心・身体・組織のすべての面から本質的に働きかける、健康を根本から守り、維持する新しい考え方になると思うのです。
わたしがそうした考えに至った経緯を次回以降、3回に分けてお話ししていきたいと思います。
お楽しみに。



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